あなたがやる気を出すきっかけになるのは、どんなことでしょう。
これが今回の主題ですが、それに入る前に少し考えておきたいことがあります。
まずやる気を出すといっても、大きくいって2つの場合があるように思います。
ひとつは、外側に基準があって、それに向けて自分を奮い立たせ、自己鍛錬によって自分を強制していくというやり方です。
それは社会的な「成功」という目標のもとに、具体的な成果をあげるのに適した人間に、自分を作り替えて行こうというものです。
もう一つは、誰にでも成り立つような共通の理想を求めるのではなく、今の自分の個性や素質を見つけて、自分にとって無理のない、自分を生かすことや好きになれることを伸ばしていこうという考え方です。
しかし成功法則のようなものを探し求める人は、相変わらず多いようですが、そのような画一的な方法があるとしたら、もっと多くの人がいわゆる「成功者」になっていることでしょう。
その通りにできれば、素晴らしい成果を上げられると、理論的には言えても実際にその通りにできる人はなかなかいないのでしょう。
それは、おそらくそのような成功法則が、結果として成功した人のやったっことを、あとづけで理論化したものだからではないでしょうか。
つまり理論化した時点では、だれもそれを実行できた人などいないわけです。
ところで、そのような理想を先に見るのとは対照的に、実際のありのままの自分を観察して、そこからスタートするという考え方もできるでしょう。
わたしたちは、人間以外の動物を見た場合には、動物に対して「お前のやり方はまちがっている」とか言って非難することはないでしょう。
動物に対しては、その行動を観察して習性を知り、犬とは、ネコとは、こういう行動をするものだと思ってそれをそのまま受け入れるはずです。
その見方は、実は人間に対してもできるはずなのです。
わたしは、こういう人間でないといけないという見方をやめて、まずは現状では自分がどういうことで動かされ、実際にどう感じたり行動を取っているのかを知ることからスタートすべきです。
社会の期待からは、少しくらい外れていたとしても、自分の個性や素質を生かせて満足出来る方向を探してみるというあり方もできるわけです。
☆~⌒☆
前置きが長くなりましたが、あなたのやる気が刺激されるのは、どういう要因からであるかを見てみましょう。
これからあげる項目は、別にどれがいいとか悪いとかではありません。
また、人によって、これはやる気を刺激するいい方法だと思うかも知れないし、別の人はこのような動機付けは好ましくない、やめるべきだと考えるかも知れません。
また、最初はいいと思っても、やっていくうちにあまり魅力的な方法ではなかったと、考えが変わるかも知れません。
どちらにしても、まずは自分がどうのような動機で、刺激を受けやすいのか、やる気が出るのかを知ることは大切です。
現実をゆがめて、理想の方法で自分が動いていると思っていては、相変わらず無理をし続けることになります。
今現在ちっともやる気が出ないのであれば、とりあえず自分に火を付ける為に意識して使ってみるといいかもしれません。
それでやっていくうちに、何か違和感を感じたり、本物でないように思えてきたら別の方法を探してみることもできるわけです。
◆恥をかきたくない
努力しないと恥ずかしいことになるから、頑張ろうと思うことです。
◆自分との約束
自分で決めた目標を達成できないことが、我慢できないから頑張ろうと思うことです。
◆他人との競争
言うまでもありませんが、他の人よりもいい成績を上げたいから頑張ろうと思うことです。
これを否定する人でも、ゴール目前に他の人に追い抜かれそうになれば、何かを感じるでしょう。
また、競争を思い浮かべるだけで苦しくなって拒絶したくなる人もいるでしょう。
◆他人への報復
嫌っていた人、意地悪をされた人、屈辱を受けた人に対して見返してやりたいと思うことが動機になるという場合です。
◆具体的な恐れ
がんばらないとクビになってしまうとか、今の地位を維持できなくなるという恐れ。
言ったとおりにしないとひどい目に遭わせてやるという脅しを受けている場合。
など恐れが負の動機付けになっている場合です。
◆罪悪感
自分がやらなかったことに罪悪感を強く感じてしまうために、それを避けようと頑張るという動機です。
◆アファメーション
「わたしは成功する」とか「わたしは素晴らしい」というような肯定的な宣言を唱えているとやる気が出るという人もいます。
◆スピリチュアリティー
内なる平和や宇宙のエネルギーとつながることで、日頃の悲観的な出来事も達観できると思う考え方です。
◆現実は自分で作り出す
すべては自分の責任であって、自分が作り出した結果なのだと信じることで元気がでるという考え方です。
悪い状況も自分で作り変えられると信じられることが勇気をもたらすのです。
一方ですべては自分のせいであるといって、自分を責めることにつながる可能性があります。
◆挑戦する
他人との競争というよりも、自分自身へのチャレンジが強い動機になる人もいます。
◆ポジティブ・シンキング
思わしくない出来事でも、ポジティブな見方に変えれば意欲が湧いてくると考えるやり方です。
悲観的な状況においては効果的かも知れません。
ただ何でもかんでもそう思うことは、無理があるかも知れません。
◆ほめられたい
誰かにほめてもらいたいという思いが強い動機になる場合もあります。
◆ご褒美の約束
これだけやり遂げたら、おいしいものを食べるとか、好きなことを自分に許すなどの「アメ」を約束する動機付けです。
◆仲間と一緒にやり遂げる
同じ目的を持つ仲間と一緒に何かを目指すことで、自分の役割を果たしたいという思いが動機になる場合です。
これらはどちらかと言えば対症療法的な方法が多いですが、とりあえずやる気が出ない自分に火を付ける為に意識して使ってみるといいかもしれません。
また、いままでから自分がそのような動機で動いていたことを、意識できていなかったとしたら、それを確認してみることは自分の理解を助けるでしょう。
もしかすると、今使っているその動機は、本当は好きでなかったために、やる気をなくしていたのかも知れません。
やっていくうちに、何か違和感を感じたり、本物でないように思えてきたら別の方法を探してみることです。
そして目的志向ではなく、本来の自分が求めていることを見分けることの方が、大事かもしれないという考えも検討してみてはどうでしょう。
持っているものを使うといえば、その代表はお金ですね。
お金を使えば欲しいものが買えて、あなたは満足し幸せな気分になります。
しかし、手持ちがないとなると買いたくても買えません。
財布に1000円しかないから、使うのはやめておこうと思っているときには、欲しくても手に入りません。
このように何かを手に入れるには、自分の持っているものを使って手に入れていることが多いのは確かですね。
ところが、ある種の自分の持ち物については、他人からは欲しがっていながら、自分からは使わないようにしようと思っているものがあります。
たとえば、人から自分のことを気にかけて欲しい、好きになって欲しいと思っているけれど、なかなかそういう人は自分の前に現れないとこぼしている人がいるとします。
それでは、その人は自分から相手に対して自分の気持ちを表そうとしているかというと、ほとんどの場合自分の奥深くしまい込んでいるものです。
まるで、最後の1000円を使ったらなくなってしまうと思っているかの様です。
自分の愛情表現は使ったらなくなる貴重なものであると思っていたり、大事な人が現れたときに残しておかないといけないから、気軽に使ってはいけないのだとでも思っているのでしょうか。
したがって、自分から相手を気づかっていても伝えなかったり、好意を表すという労力をなかなか使おうとしません。
その結果、自分が出し惜しみしているこの財産は、他の人も貴重だと思っているから、そう簡単に自分に対しても与えてはくれないのが当然と考える様になります。
ですから、だれかが親しみを示してくれていても、「これは何かの間違いだ。私からは何も与えていないのに。きっと何か裏があるに違いない。」というような相手の好意を打ち消す反応をしてしまいます。
もちろん昨今はいろんな悪質な詐欺があるのも事実ですが、だから慎重なのだというのでなく、まずそんな恐れのない人に対しても自分を閉ざしているわけです。
他の人は、出し惜しみをしてあなたに好意を見せないわけではなく、その気になればいろんな場面であなたに働きかけています。
しかし自分には受け取る資格がないとこころの奥で思っているから、自分から逃げてしまうのです。
たとえば、子どもを喜ばせてあげようと思って、何かプレゼントを買って行くとします。
そのとき、あなたがうれしいと思う子どもの反応とはなんでしょうか?
当然、プレゼントを見て素直に目を輝かせて喜んでくれる子どもほど、あなたはうれしいし、次も何か与えてあげたくなるでしょう。
素直に喜びを示してくれない子供には、その時は気に入らなかったかなとか、いろいろ思うでしょうけど、いつもそういう反応をされると、そのうち与えたいという気持ちは薄れてきます。
このように自分が素直な子どものように反応するのが普通になっていれば、逆に他の人に対しても、こうすれば喜ぶだろうと思うことを気軽にしてあげること出来るでしょう。
お金とは違って、どんな人でも他の人に提供できる愛情や気遣いはたくさん持ち合わせているはずです。
自分の中にあるそういった持ち物を使おうとしないから、他の人からも気軽に返してもらえないでいるだけなのです。
そうなってしまうのは、先ほどの「自分の愛情表現は使ったらなくなる貴重なものだ」というような間違った考えが邪魔をしているのです。
そしてそう思ってしまった背景には「自分には愛情を受け取る資格がない」といったトラウマのようなものがあるのかも知れません。
ですが、そんな古傷を後生大事に抱えていても、いいことは何もありません。
他の人はあなたの事情を知っているわけではありません。
それどころか、自分は傷を持つ人間だからというような考えにしがみついていると、自分で自分を制限してしまうだけです。
自分を制限するのは変化を恐れているのです。
自由に愛情をやりとりする自分のイメージを想像できないから、自分にはふさわしくないし、そういう場面でどうしていいかわからない人間なんだと思い込んでいます。
しかし、そもそもあなたの中に欲しがっている自分がいるから、現状を嘆いているのです。
その場面になれば、使わずにしまい込んでいる、あなたなりの表現方法をいろいろ持っているはずなのです。
なくなると思って自分の持っているものを出し惜しみするから、受け取る機会もそうそう滅多にあることではないと信じてしまいます。
それが、そういう悪循環を育ててしまうのです。
見る気になれば、まわりの人はいたるところであなたに愛情を注いでくれています。
また、自分の中にも他の人に与えたいという気持ちが渦巻いています。
どちらの循環を作るかという選択だけなのです。
自分の場合は変えようがないのだと信じるのをやめて、気軽に自分が持っているものを使って見ましょう。
いつも出し惜しみしているものを、試しに使って見るのです。
それも、いつもいつも相手を感動させようなどと思わないで気軽にやってみることです。
受け取る自信がない人ほど、相手から反応がないことを過大に気にしてしまうものです。
ちょっと反応がないだけで、やっぱり言わなければよかったとか思って自分を責めてしまうから、動きが余計に重くなってしまうのです。
悪循環を止めて見れば、使うとなくなるものなのか、使うほど増えてくるものなのかが、すぐにわかってきます。
「自分にはそんな資格はない」などといつまでも信じないことです。
資格が必要だとすれば、それは出し惜しみをしている習慣をやめることだけなのです。
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